「中古住宅をリノベーションして、好みの家に仕上げたい」
そういう希望を持っている方も少なからずいらっしゃるでしょう。
そんな方にとって、「失敗はしない?」「注意点は?」という疑問は早めにクリアしておきたいところ。

今回は
・中古住宅をリノベーションすることのメリットとデメリット
・中古住宅をリノベーションするときの失敗例
・中古住宅をリノベーションするときの失敗を予防するポイント
について触れます。

「早めに知っておけば失敗せずに済んだのに」―そういうことのないように、数分の時間を割いて最後まで読んでおいてください。

中古住宅をリノベーションすることのメリット

中古住宅を買ってリノベーションすることのメリットは、「比較的安価に済む」「選択肢が増える」といった点にあります。

好みの家を比較的安価につくれる

リノベーション前提で中古住宅を購入すれば、安く好みの家をつくることができます。
画一的な印象のある建売住宅だったとしても、大胆に手を入れるリノベーションを施せば、見た目だけでなく住み方もあなた好みの家となるでしょう。
中古住宅は、かなり安く家を手に入れることができます。
というのも、木造住宅の場合、築年数が20年を超えると「ほぼ土地代」で手に入ると言われているからです。

物件選択肢が広くなる

家を新たに建てようとする場合、希望の立地条件にかなう土地を探すことは困難かもしれません。
駅に近い、スーパーや学校が近いといった利便性にこだわる場合、まず「土地が見つからない」ということも多くあります。

中古住宅であれば、そのような利便性の高い土地でも見つけることができるでしょう。

このことから、物件の選択肢が広くなります。

中古住宅をリノベーションすることのデメリット

ここでは、中古住宅をリノベーションするときのデメリットについてご説明します。
「すぐに住めない」「耐震性が不明」「費用が高くなることがある」といった点です。

家を購入してすぐには住めない

せっかく家を購入しても、すぐに住めないのが「中古住宅×リノベーション」のデメリットです。
そのため、リノベーション施工中は元の家に住み続ける期間が生じ、賃貸の場合家賃が発生してしまいます。

耐震性能がどこまでのものか不明なことが多い

耐震性能についてわかりづらいのが、中古物件のデメリットです。
建築基準法でいえば、2000年6月以降に「建築確認申請」をした家であれば安心とされていますが、2000年に建てた家は既に20年を越しています。

前に住んでいた人が手入れを怠っていれば、雨漏りなどで重要な構造部分に雨水が侵入して傷んでいることもないとはいえません。
それによって、耐震性能が落ちている可能性もあります。

中古住宅をリノベーション!いい家の選び方と注意点を知りたい!

ときにリノベーション費用が高額になることも

中古物件を購入した場合、上記の耐震性や、家の傷み具合によっては、大きく手を入れなければならないことがあります。
このようなケースでは、当初想定していたリノベーション費用を大きく上回ることも考えられます。

中古物件を購入する前には、きちんと「調査」しなければならないでしょう。
費用を支払って、ホームインスペクター(住宅の診断士)やリノベーションを手掛ける業者に診断を依頼してください。
また、家の下見に行く際、リノベーションを依頼しようと考えている業者に同行してもらうのもよいことです。
※ご相談内容によっては、弊社も同行させていただきます。

中古住宅をリノベーションするときの失敗例

では、中古物件を購入してリノベーションをしたときの失敗例について見ていきましょう。
どのようなケースがあるのでしょうか。

希望通りの出来上がりにならなかった

希望する通りの出来栄えではなかった、というのは、中古住宅をリノベーションするときの失敗例のひとつです。

口頭ベースでイメージをすり合わせることはとても難しいことですので、ぜひ写真を使って希望するイメージを伝えましょう。
リノベーションやリフォームに関する書籍やムック本も多くありますので、それらを使って丁寧に希望を伝えてください。

また、実力や気遣いのある業者であれば、逆に提案してくれることでしょう。

住宅ローンを組めなかった

住宅ローンを組むことを前提に話をすすめていたけれど、審査に通らなかったというのも中古住宅をリノベーションするときの失敗例です。

住宅ローンを組むには、担保となる土地や家が必要です。
家の資産価値が認められない場合、住宅ローンが組めないこともあります。
また、利用できたとしても金利が高かったりします。

最終手段として、「住宅ローン」と「リフォームローン」の2本立てで契約が可能な場合がありますが、抵当権の問題で住宅ローンと同時期に利用できるリフォームローンの数は少ないのが現状です。

中にはリフォーム一体型住宅ローンもありますので、金融機関の情報を詳しく調べておく必要があります。

「リノベーション詐欺」に引っかかってしまった

中古住宅をリノベーションしたいと考える方に、次のような失敗をしていただきたくありません。
・外壁塗装・屋根塗装でウソを言われた
・水回りの見積もりで騙された
それぞれ具体的に見ていきましょう。

外壁塗装・屋根塗装でウソを言われた

悪質な業者の場合、まだ修理や補修が必要でないのに契約を迫ることがあります。

・まだ傷みもほとんどないのに、外壁塗装をしないとダメだという
・屋根が壊れているといって、よその家の写真を見せる

このような悪徳業者も存在します。

水回りの見積もりで騙された

水回りのリノベーションでも、過剰な費用請求をする業者があります。

確かに床や壁を開けてみなければ、詳細な傷み具合などはわかりません。
ですが、それをいいことに、不必要な出費を強いる業者があるのです。

・壁の内側が思った以上に傷んでいて、その箇所をすべて取り換えなければならないという
・よその家のシロアリ被害の床下写真を見せる

中古住宅をリノベーションするときの失敗を予防するために

では、中古住宅をリノベーションするとき、失敗しないようにするために、どんなことに気を付ければいいのでしょうか。

リノベーション事例が豊富な業者を見つける

まず初めに、リノベーションの実施事例を多く持つ業者を探してください。
実施事例が多くあるということは、リノベーションに関する実力があるということです。

そのような業者は、リノベーション事例をまとめた写真集などを自社内に所有しているはずですので、相談に行き、見せてもらうとよいでしょう。

地場で長く仕事をしている業者から選ぶ

次に意識したいのは、「その業者が地場で長く仕事をしているかどうか」です。

その土地で長い間事業を続けているのは、信頼の証といえます。
特に、全国チェーンではなく、県単位でリノベーションやリフォームを手掛ける地元の事業者の場合、その傾向は顕著です。

気になる業者が見つかれば、Webサイトを探し、「事業内容」「沿革」などのページから、その会社の歴史について調べてください。

OB訪問させてくれる業者を探す

もし、「相談してみようかな」という業者が見つかれば、OB訪問させてもらえるかどうかを聞いてみましょう。

OB訪問とは、その業者でリノベーションやリフォームをした顧客の家を訪ねることです。
実際に見ることができれば安心ですし、OBが訪問に応じてくれるのは業者との関係が良いことの証拠でもありますので、不安を払拭できるでしょう。

もしもOB訪問できることになったら、その業者のどこが良かったか、リノベーションやリフォームを依頼するにあたってどんな点に注意すれば良いのかを、具体的に質問してみるといいでしょう。

まとめ

中古住宅をリノベーションすることは、好みの家を安く手に入れる手段である一方、新築の家を入手するのと同様か、それ以上の手間暇がかかることがあります。

それらに関する知識を得る時間や、かかる手間暇を惜しむことで、リノベーションに失敗してしまうという事態が起こり得ます。

何より大事なのは、業者選びでした。

・リノベーション事例が豊富かどうか
・地場で長く仕事をしているかどうか
・OB訪問できるかどうか

このような点を重点的にチェックし、あなたが手に入れる財産(中古住宅)を任せてよい業者を探し出してください。
そうすることで、中古住宅をリノベーションする際の失敗を回避することができます。

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