中古住宅を買い、リノベーションする―。
安く好みの家を手に入れる方法として、近年注目されている方法のひとつです。

リノベーションというと、家の内側のお話としてとらえる方が多くいらっしゃいます。
ですが、外観、家の外側のことも大事なリノベーションの一面です。

この記事では、中古住宅を買って、外観をリノベーションするとき、「どんな箇所があるのか」「いくら位から考えればよいのか」といった点をご紹介します。
※この記事は2025年5月現在のものです。

外観リノベーションの種類と費用相場

中古住宅の外観リノベーションには、
・外壁
・屋根
・玄関ドア
・窓
・外構
のような箇所があります。
それぞれのリノベーションの意義と費用相場についてみていきましょう。

外壁リノベーション

中古住宅の外観を印象付ける部分である外壁は、まずリノベーションしたくなる部分かもしれません。
外壁は、家のイメージアップといった意味だけでなく、雨漏りなどの防止・予防といった点からも、必要に応じてリノベーションしなければならない箇所です。
細かなひび割れ(クラック)が見える、手で触ったときに白っぽい粉がつく(チョーキング)なら、その緊急度は高いといえます。
丁寧にクラック部分に充填剤を入れて埋め(コーキング)、下地を整えたうえで、外壁塗装、または外壁材の張り替え、重ね張りをすれば、イメージも機能性も一気にあがります。
外壁は家の第一印象を左右するポイントですので、家全体のデザインと考えあわせ、塗料の色や外壁材を選んでください。

代表的な外壁材には、
モルタル
木質サイディング
金属サイディング
レンガ
タイル
などがあります。

外壁塗装:80万円~
※色を変えることで外観のイメージを一新したいとき
※30坪程度の一軒家の場合

張り替え:150万円~
※外壁材を張り替えることで防水性などの機能性を向上させたいとき
※30坪程度の一軒家の場合

重ね張り:100万円~
※新しい外壁材を既存の外壁材に重ねることで、手軽にイメージを変えたいとき
※30坪程度の一軒家の場合

屋根リノベーション

屋根は、家を紫外線や風雨から守ってくれる大事な箇所です。
その点からすると、傷みが目立つ中古住宅の場合、いち早くリノベーションしなければならないのは屋根かもしれません。
紫外線によって瓦材の防水性がダウンしている、瓦の一部に割れや欠けが生じているといった現象が見られたら、すぐにでも屋根のメンテナンスに着手しましょう。
屋根は高い場所にあるだけに、専門家のチェックを経てはじめて不具合に気づく部分です。
単に「印象を変えたい」「デザイン面でグレードアップしたい」というリノベーションでなく、機能面での手入れならば、現状の確認を専門家に依頼するとよいでしょう。

代表的な屋根材には、
窯業サイディング
金属サイディング(ガルバリウム鋼板)

トタン
があります。

屋根塗装:40万円~
※現在の屋根材を活用し、防水性などの機能を上げたいとき
※30坪程度の一軒家の場合

葺き替え:120万円~
※屋根材をすべて新しいものに入れ替えるとき
※30坪程度の一軒家の場合

重ね張り:100万円~
※既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ね合わせるとき
※30坪程度の一軒家の場合

玄関ドアリノベーション

家に出入りする時に触れる玄関ドアも、中古住宅をリフレッシュするためにとても大事なリノベーション箇所です。
特別なことでもない限り、毎日触れる玄関ドア。
お客様を迎えるときの「第一印象」となる玄関ドア。
その家に足を踏み入れる際、必ず目にするのが玄関ドアですので、がたつきや経年劣化による色落ち、傷があるなら、ぜひリノベーションして欲しい部分です。

木製ドアの塗装:5万円~
※既存の木製ドアを塗り替え、リフレッシュする

扉・引き戸本体の交換:20万円~
※ドア扉もしくは横にスライドさせる戸を交換し、イメージチェンジする

ドア枠から全体交換:40万円~
※ドア(戸)を囲う枠ごと取り換え、開閉をスムーズにする

窓リノベーション

窓もまた、家の内部と外部とをつなぐ大事な箇所です。
外壁に対して窓をアクセントにしたい、断熱性能を考えたい、防犯の観点で強い窓にしたい…。
いろいろな考え方があります。
また、ガラスの経年劣化(割れやすくなる)が心配で、せめてガラスだけでも交換したいといった要望もあるでしょう。
さらには、窓の開け閉めがスムーズでないとき、窓枠から劣化しているケースもあります。
現状から元の状態に戻したいのか、さらにアップグレードしたいのかで予算感が変わってきますので十分に検討してください。

窓ガラス交換:5万円~
※現在のサッシのまま窓ガラスだけ交換する方法
※90cm×180cmサイズのフロートガラス2枚の場合

雨戸・シャッターの交換や設置:15万円~
※雨戸やシャッターを交換したり、新しく設置したりする場合
※シャッタータイプ(手動)2箇所の場合

サッシ枠の交換や増設:20万円~
※サッシを枠ごと交換するケース
※アルミ製サッシ枠・サッシ・ガラスを1箇所交換した場合

外構リノベーション

外構(門扉・植栽・カーポート・アプローチなど家に付随するもの。エクステリアとも)は、家のトータルイメージを決定づけるものです。
また、中にはプライバシーやセキュリティを担うものもあり、安全性を重視するならきちんとリノベーションしたいものです。

門柱ないしは門扉:30万円~
※門柱をつける+門扉をつける場合、50万円~

玄関アプローチ:40万円~
※玄関から敷地外(門)までの通路のこと。
※敷石やレンガなど、使用するもので費用が大きく変わる。

フェンス・ブロック塀:30万円~
※使用する素材や高さ×幅により費用が大きく変わる。
※プライバシー保護と通気など、考えあわせる条件により使用する素材が変わる。

カーポート:30万円~
※柱が片方(片持ち)か、両方(両支持)かで費用が変わる。
※積雪や突風が気になるエリアなら、両支持型が向いている。

シンボルツリー・花壇:10万円~
※庭や敷地の縁などを彩るもの。
※敷地を囲いプライバシー保持に役立てるものは「生垣(いけがき)」という

ウッドデッキ:20万円~
※「もうひとつのリビング」として人気が高い。
※木材と樹脂のうち、使用する素材により費用が変わる。

外観をおしゃれに安心に変えるテクニック

中古住宅の外観をおしゃれにリノベーションするには、コツがあります。
また、安全に配慮したリノベーションにも着眼点があります。
それぞれを理解したうえで、適切な判断をしましょう。
自分で判断できないことや、エクステリアを新たに設置しなければならない場合は、専門家に質問するのもよいことです。

カラーバランスの統一

屋根や外壁といった、広い面積での色使いは、
・ベースカラーを70%、アソートカラーを25%、アクセントカラーを5%
・全体の色を3色以内
で決めると落ち着きのある外観となります。

色味で印象が変わるのは、家も衣類も同じです。
ごちゃごちゃさせず、シンプルながらアクセントの効いた色使いで、おしゃれな外観を目指しましょう。

窓の配置変更

家の外観のワンポイントとして活用できるもののひとつが、窓です。
窓をスリット窓やスクエア窓にすれば、プライバシーを保ちつつ、光や風を取り入れることができます。
また、スリット窓やスクエア窓は、それだけで壁面のアクセントとなりますので、サイズや位置を工夫して「リズムを感じる壁面」をつくることも可能です。

特に通りに面する壁面にこれらを取り入れれば、覗かれにくい、出入りできない窓となり、家族の安全を強固なものにできるでしょう。

外観のライトアップ

住宅外観のライトアップも、おしゃれで、防犯面もメリットのあるリノベーションのひとつです。
玄関アプローチに沿ってガーデンライトを設置すると、夜間の帰宅時にも安心です。
また、玄関や外壁、植栽を照らすスポットライトは、ムードを醸し出す手法。
もちろん、明りにより不審者に嫌われやすい(防犯)というメリットもあります。

生活感のある物を隠す

おしゃれなリノベーションを目指すなら、「生活感のあるものを隠す」ことにもこだわってみてください。

たとえば、
・エアコンの室外機
・給湯器
といったものを見えにくくするといったことです。

これらを隠すなら、木製のカバーを使うのもいいでしょう。
「室外機 カバー」で検索すると、通信販売などで売られているのを見つけることができます。

また、給湯器であれば「給湯器 目隠し アルミルーバー」で検索すれば、給湯器カバーが見つかります。

大規模リノベーションで設備の位置を変えてもよいのであれば、表通りから見えない家の裏手に室外機などを移動させることも検討してみてください。

まとめ

中古住宅の外観をリノベーションすることは、ただ見た目を好みにするだけでなく、雨漏りなどに対処したり、セキュリティ性を上げたりする意義がありました。

外観リノベーションをするにも、予算の都合で優先順位をつけなければならないかもしれません。
そのときは、まず「既に傷みが生じているところ」を手始めに、使用する素材、工法を考え、予算組みをしてください。

もしも「どこがどう傷んでいるのかわからない」「優先順位のつけ方で迷ってしまう」という場合は、リノベーションを多く手掛けている地元の業者に相談してください。

地元密着のリノベーション業者は、「信頼があるからこそ営業できている」ものです。
また、事例を多く持っているリノベーション業者ならば、施工実績の写真なども見せてくれるはずです。

まずは信頼できるリノベーション業者を見つけ、「外観のリノベーションを考えている」と伝えてください。
具体的な希望や予算を伝えれば、親身になって相談に乗ってくれます。

弊社も、千葉県で長い間中古住宅をリノベーションしてきました。
ここには掲載できない事例も多くあります。
ご希望なら、お客様のご希望に近い事例を写真でお見せすることもできますので、ぜひ一度お問い合わせください。

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